高速道路業界の建築技術職とは?業務の魅力や転職する方法を解説

高速道路業界の建築技術職とは?業務の魅力や転職する方法を解説

高速道路といえば道路の建設や維持管理が注目されがちですが、それに関連する施設や設備の重要性も見逃せません。高速道路を運営する企業の中には、これらの施設を専門に扱う「建築部門」が存在し、設計・施工・維持管理など幅広い業務を担当しています。

本記事では、高速道路業界における建築部門の役割や具体的な業務内容について、中途採用を考えている方に向けて詳しく解説します。

高速道路業界の建築技術職の役割

高速道路には、サービスエリアやパーキングエリアの休憩施設・料金所・道路管制センター・管理事務所など、多くの建築物が存在します。建築部門は、これらの施設の新設・改修・保全を担い、安全で快適な空間を提供する役割を果たしています

また、建築部門は単に建物の設計・施工にとどまらず、電気・機械・通信などの他分野と協力しながら、施設全体の機能性向上にも貢献します。そのため、幅広い技術的知識が求められます。

建築部門の業務は多岐にわたりますが、基本的には「計画・設計」「施工管理」「維持管理」の三つの柱で成り立っています。これらの業務の流れを理解することが、転職を検討する際の重要なポイントとなります。

建築技術職の主な業務内容

点検業務

建築物の長寿命化を図るため、定期的な点検を実施します。外壁や天井のひび割れ、設備機器の動作確認などを行い、異常がないかをチェックします。また、点検結果をデータ化し、劣化予測や補修計画の策定にも活用します。

点検の頻度や手法は建物の用途や環境によって異なります。たとえば、サービスエリアの建築物は利用者が多いため、より短いスパンで点検が行われることが一般的です。一方で、料金所や管制センターなどの施設は機密性が高く、設備点検にも特別な配慮が求められます。

分析・解析

点検データをもとに建築物の状態を評価し、今後の修繕計画や改修方針を決定します。建物の劣化状況を把握し、補修が必要な箇所を特定することで、無駄のない維持管理が可能になります

また、修繕計画の立案にはコスト面の考慮も重要です。限られた予算の中で最適なメンテナンスを実施するためには、劣化状況の正確な分析と優先順位の設定が求められます。

計画・設計

新設・改修工事において、施設の長期的な運用を考慮した設計を行います。利用者の利便性や耐震性・防火性能など、多角的な視点から建築計画を立案することが重要です

特に、近年の自然災害の増加を受け、耐震性能の向上が求められています。高速道路の施設は災害時の避難拠点としても機能するため、最新の耐震基準を満たす設計が不可欠です。

また、省エネルギー対策として、断熱性能の高い建材の使用やLED照明の導入などが進められています。これにより、維持管理のコスト削減にもつながります。

保全工事・施工管理業務

建築物の改修工事において、施工計画の策定や品質・工程・安全管理を行います。施工管理の経験を活かし、適切な材料選定や工法の決定を行うことが求められます。

改修工事では、施設の運用を妨げないように工程を調整する必要があります。たとえば、サービスエリアの改修工事では、営業を継続しながら工事を進めるケースも多く、仮設施設の設置や作業時間の調整が求められます。

建築技術職に求められるスキルと他分野との連携

企業によっては、建築職を「施設職」として機械・電気・通信と統合して採用しているケースもあります。その場合、建築分野だけでなく、関連する設備全般の維持管理にも携わる機会があるため、他分野の知識も求められます。

以下に、関連する分野の代表的な業務を紹介します。

機械系の仕事内容

トンネル内の換気設備、非常用設備、融雪設備などの保守・点検・補修を担当します。また、除雪車やパトロールカーといった作業用車両の管理も含まれます。

電気系の仕事内容

高速道路に必要な電力供給システム(受配電設備)、気象観測システム、照明設備の維持管理・設計・施工を担当します。

通信系の仕事内容

道路情報をリアルタイムに収集・配信する管制システム、ETCシステム、ラジオ再放送設備などの通信インフラを管理します。

施設職に共通する業務

施設職として働く場合、計画・設計・施工管理・維持保全・改築といった一連の業務を担当します。

高速道路業界の建築技術職の魅力

社会貢献度の高さ

高速道路業界は公共性が高く、社会貢献度の大きい仕事です。

自身の仕事が直接的に社会の利便性や安全性向上に寄与する実感を持てることも、建築技術職としてのやりがいの一つです

安心・安全な交通インフラを提供することで、多くの人々の生活を支える使命感を感じながら働くことができます。

大規模プロジェクトに携われる

高速道路業界では、休憩施設の新設・リニューアルや、管理施設の大規模改修など、建築分野においても大規模なプロジェクトに携わる機会があります

特に、サービスエリアやパーキングエリアの商業施設設計では、利便性や集客性を考慮したデザインが求められ、多様な専門家と連携しながら計画を進めていきます。

また、管理施設や料金所の建築では、省エネルギー性能の向上や耐久性の確保など、最新の建築技術を活用する場面が多く、技術者としてのスキルを存分に発揮できる環境が整っています

【例】地域特性を活かした休憩施設の開発

近年、サービスエリアの商業施設化が進んでおり、単なる休憩スペースではなく、観光や地域活性化の拠点としての役割が求められています。そのため、建築部門では設計段階から地域特性を考慮し、利用者の満足度を高める工夫を行います

例えば、地元の建築様式や景観を取り入れたデザインの採用や、地域特産品を販売する店舗の配置計画など、施設の魅力を最大化するための戦略が重要になります。施設のデザインは地域の文化を反映し、訪れる人々にその土地ならではの特色を感じてもらうことが求められます。

高速道路業界の建築技術職に転職するには

転職先として、高速道路会社(NEXCO各社)や関連する建設会社などが挙げられます。

これらの企業で建築技術職に転職するためには、ゼネコンや設計事務所・建設コンサルなどでの、建築物の設計・施工・調査いずれかの経験が求められることが多いです。

また、建築士や技術士(建設部門)、建築施工管理技士などの資格が歓迎条件として挙げられていることが多く、これらの資格を取得することで転職を有利に進めることができます。

さらに、普通自動車免許の保有や、転勤が可能であることを条件としている企業もあります。

企業によって条件が異なるうえ、時期によっては中途採用を行っていないことや、特定の職種でのみ募集していることもあります。事前に採用サイトを確認し、最新の情報を収集することが重要です。

まとめ

高速道路の運営には多くの建築物が関与しており、特にサービスエリアやパーキングエリアは利用者の満足度を左右する重要な施設です。近年、これらの施設の商業化が進んでおり、建築部門の役割はますます重要になっています。

また、企業によっては建築分野だけでなく、機械・電気・通信といった設備全般の維持管理にも関わることがあり、幅広い技術力が求められます。

中途採用を目指す方は、これまでの経験を活かしつつ、新たなスキルを身につけられる環境を選ぶことがキャリアアップの鍵となります。自身の専門性をどのように活かしたいのかを考えながら、転職活動を進めていきましょう。

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